前ページの、米国ナーシングホームで用いられるQIは、施設ごとに異なる利用者の重症度を補正 (リスク調整) する方法が不十分であると指摘されました。そこで、利用者個々のリスク (利用者特性) と施設ごとに異なる新規利用者の重症度 (施設特性) の影響の大きさを統計的に補正し、異なる施設を同じ次元で比較できるように工夫された新たなQIが、Morrisらにより開発されました。

 

施設ケアのQI

表1にMDS-QIの20項目を、表2にMDS-QIを算出する際の定義の一部を示します。リスク調整の方法については、「QIの算出方法」のページで説明しています。

表1 施設版QIの項目
1.ADLの低下
2.認知能力の低下
3.移動能力の低下
4.コミュニケーション能力の低下
5.留置カテーテルの割合
6.留置カテーテルの挿入
7.尿・便失禁の割合
8.便失禁の悪化
9.尿失禁の悪化
10.褥瘡の割合
11.褥瘡の悪化
12.経管栄養割合
13.転倒
14.尿路感染症
15.体重減少
16.身体抑制
17.問題行動の割合
18.問題行動の悪化
19.気分の悪化
20.活動量の少ない人の割合

表2 MDS-QIの定義

表2 MDS-QIの定義

【参考文献】
1) 山田ゆかり,池上直己:MDS-QI (Minimum Data Set-Quality Indicators) による質の評価―介護保険施設による試行―.病院管理,41(4):277-287(2004).
2) (財)日本公衆衛生協会:心身の状況に応じたケア提供の実態等に関する資料収集報告書.平成14年度厚生労働省老人保健健康増進等事業(2003).