居宅ケアにおけるインターライ方式の利点

このように、多様な特徴をもつ「インターライ方式」であるが、居宅ケアの場面でこれを活用する利点として、とくに以下の2点が挙げられる。

多職種間のスムーズな連携が可能
居宅ケアにはさまざまな専門職が関わっており、職種によってアセスメント内容や形式が大きく異なることが、職種間の連携を阻害している。「インターライ方式」では、アセスメントするべき内容は、高齢者に起こりやすい問題状況である27のCAP領域から、各領域の専門家による標準的な水準で設定されている。したがって、アセスメントはある特定の専門職の視点に偏らない包括的なものとなっている。アセスメント担当者が福祉職の場合は医療的知識を補うように、医療職の場合には福祉的知識を補ってアセスメントを行なうことが可能である。また、これらの項目が“共通言語”によって書かれているため、職種間で情報を共有することも容易になっている。

利用者のニーズに応じた活用が可能
居宅ケアにおいては、利用者の状態に応じたさまざまなニーズが発生する。「インターライ方式」の居宅版アセスメントは、長期ケアのニーズをもつ利用者のみならず、退院直後や在宅における病院からのケアの提供時などの、亜急性期のニーズをもつ利用者にも対応できるよう設計されている。
また、先にも述べたとおり、居宅・高齢者住宅・施設各版におけるコア項目を設定しているため、居住場所によらず、利用者を中心に置いたアセスメントが可能となっている。さらに、居宅から高齢者住宅、居宅から施設への連携の際の情報共有が容易である。

以上、「インターライ方式」の特徴と居宅ケアにおける利点について述べてきた。インターライ方式は、実施者間・職種間の差がないアセスメントを可能にする包括的なアセスメント項目と、CAPとトリガーの仕組みによる客観的な課題分析を可能にするアセスメント方式である。より多くの事業者・専門家がインターライ方式のアセスメントを活用することで、“切れ目のないケア”を実現し、地域包括ケアシステム確立に寄与することを期待している。

←MDSから何が変わったか

←目次

  

QI研究

特定非営利活動法人
インターライ日本 事務局

〒160-8582
東京都新宿区信濃町35
慶應義塾大学医学部
医療政策・管理学教室

お問合せ

(連絡はEmailのみとなっています)